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SANYO 2SA929 は三洋が開発した、超低雑音小信号シリコントランジスタ。エピタキシァルプレーナ形、PNP型。SANYO 2SC1570 とコンプリペア。
三洋半導体は親会社の三洋電機がパナソニックに合流する際に部門ごと放出となり、米国の On Semiconductor(オンセミ)が買収した。Onsemi買収後は、Onsemi の品種として製造、販売が続けられたが 2023年現在は生産終了品になっている。三洋半導体の前工程製造子会社だった三洋半導体製造株式会社(元新潟三洋電子)はオンセミ新潟となったあと、2022年にスピンアウトして JSファンダリとなった。本品種を含めて、オンセミ新潟で製造していた品種は廃品種となったが、JSファンダリの IP として継承されていれば、再生産される可能性がある。2023年からサンケン電子が JSファンダリ内でパワー半導体を製造する。
三洋の PNP汎用小信号品種の基本形は 2SA608で、低ノイズ型が本品種。Vceo を 30V から 50V に高圧化したのが 2SA608K で、その改良型が 2SA1317。形状は三洋SPA形(2033、TO-92小型)で、同じダイを使ったパッケイジ違い、三洋NP型(2003A、TO-92)が 2SA1318。Pc は TO-92S版の 2SA1317 が 300mW、TO-92版の 2SA1318 が 500mW。FBETプロセスで製造したものが 2SA1391(低雑音版)、2SA1392。
(続く)