プッシュプルでは得られない,シングルならではの繊細感,暖かみを感じられます.倍音はそれほど多くなく,基音が中心となるしっかりとした骨格のある音です.
バイオリンは若干キレイすぎるようにも聴こえるが,改めて6BM8の魅力を感じられました.
オーケストラはストリングスが前面に出てきて,低音楽器は引っ込むような感じになりますが,全体としてはキレイにまとまっています.低音が少ないわけではなく,ウッドベースのうねりはしっかりと表現され,タメも一人前です.しかし,全体として音の多いところは苦手なようで,少し歪みっぽくなります.明るい曲が特に得意なようです.特に Mozart の Ein musikalischer Spas F-dur KV522 (<<音楽の冗談>> K.522) はまさにこのアンプで慣らすための曲といったようにマッチします.
このコンテンツは 2003年に別のサイトに掲載したものを加筆、修正して転載しています。