\
SANYO 2SC3331 は三洋が開発した、汎用小信号シリコントランジスタ。エピタキシァルプレーナ形、NPN型。SANYO 2SA1318 とコンプリペア。
三洋半導体は親会社の三洋電機がパナソニックに合流する際に部門ごと放出となり、米国の On Semiconductor(オンセミ)が買収した。Onsemi買収後は、Onsemi の品種として製造、販売が続けられたが 2023年現在は生産終了品になっている。三洋半導体の前工程製造子会社だった三洋半導体製造株式会社(元新潟三洋電子)はオンセミ新潟となったあと、2022年にスピンアウトして JSファンダリとなった。本品種を含めて、オンセミ新潟で製造していた品種は廃品種となったが、JSファンダリの IP として継承されていれば、再生産される可能性がある。2023年からサンケン電子が JSファンダリ内でパワー半導体を製造する。
三洋の NPN汎用小信号品種の基本形は 2SC536で、Vceo を 30V から 50V に高圧化したのが 2SC536K で、その改良型が 2SC3330。形状は三洋SPA形(2033、TO-92小型)で、同じダイを使ったパッケイジ違い、三洋NP型(2003A、TO-92)が本品種。Pc は TO-92S版の 2SC3330 が 300mW、TO-92 の本品種が 500mW。FBETプロセスで製造したものが 2SC3382(低雑音版)、2SC3383。
Onsemi の廃品種については、Rochester Electronics(米国)という会社が保守用として在庫している。一部品種についてはメーカからダイで仕入れており、オーダーごとにパッケイジングして製造、販売している。いわゆるセカンドソース品とは違い、オリジナルのダイを使うので性能などの点で遜色はない。1品目1オーダー$250~ で少量でも受けている。2023年現在、2SC3330T-AC なら単価$0.039/個(@6,500)。
(続く)